AWSのパートナーとは?パートナーの活用によってできること・選び方
この記事でわかること
- AWS導入には専門的な知識やスキルが必要で、ハードルを感じる企業が多い。AWSパートナーを活用することで、これらの課題を解決できる。
- AWSパートナーはAWSから公式認定を受けた企業で、5つのパスがある。
- AWSサービスパス パートナーにはセレクト、アドバンスト、プレミアのティアがあり、認定要件が異なる。
- パートナーを活用することで、コンサルティング、導入、開発・構築、運用・保守、請求代行などの支援を受けられる。
- パートナー選びのポイントは、公式サイトでの検索、導入実績の確認、提供サービスの比較、コスト面の検討など。
- 適切なAWSパートナーを選ぶことで、クラウド導入を成功させ、ビジネスの成長を加速できる。
クラウドソリューションのリーダーであるアマゾン ウェブ サービス(AWS)は、様々なサービスを企業に提供していますが、非常にサービスが多く、導入には専門的な知識やスキルが求められます。オンプレミス環境とは異なるため、「検討事項が多い」「社内に専念できる人材がいない」と感じる企業も少なくありません。
そんな課題を解決するためにおすすめなのが、AWSパートナーの活用です。本記事では、企業のニーズに合わせたサポートを提供し、スムーズなクラウドサービス移行を支援するAWSパートナーについて解説します。
「AWSの概要を詳しく知りたい方はこちら」
※当記事は2024年11月に書かれたものであり、以後に展開された最新情報が含まれていない可能性がございます
●AWSパートナーとは
AWSパートナーとは、AWSパートナーネットワーク(APN)に加入し、AWSに関連するサービスやソリューションを提供している企業のことを指します。専門的な知識と豊富な経験を活かし、企業のクラウドサービス導入を総合的に支援するAWSパートナーは、提供するサービスによって以下の5つのパスに分類されます。
- ソフトウェアパス:AWS 上で実行する、または AWS と統合するソフトウェアを開発している AWS パートナー
- ハードウェアパス:AWS と連携して稼働するハードウェアを開発している AWS パートナー
- サービスパス:AWS を活用してコンサルティング、プロフェッショナル、マネージド、付加価値提供再販サービスを提供している AWS パートナー
- トレーニングパス:AWS トレーニングを販売、提供、またはビジネスとして取り込んでいる AWS パートナー
- ディストリビューションパス:AWS ソリューションの再販と開発のために、ほかの企業を募集、教育、支援している AWS パートナー(招待制)
●AWSサービスパス パートナーに関する基礎知識
上記のうち、AWSサービスパス パートナーでは、その実績や専門性に応じてティア(ランク)が設定されています。
- セレクトティア:基本的なAWSサービスの知識と導入実績を持つパートナー
- アドバンストティア:専門的なソリューション提供や多数の導入実績を持つ中堅パートナー
- プレミアティア:豊富な実績と高度な専門性を持ち、大規模なプロジェクトを手掛けるトップパートナー
ティアが上がるほど厳しい条件をクリアしているため、上位ティアのAWSパートナーであるほど、高品質なサービスを提供してくれます。
●AWSパートナーの活用によってできること
AWSパートナーを活用することで、企業はAWSの導入から運用、さらには費用管理まで幅広い支援を受けられます。上位ティアの専門的な知識と豊富な経験を持つパートナーは、企業のニーズに合わせた適切なソリューションを提供し、以下のようなソリューションを提供できます。
・コンサルティング
企業のビジネス目標やIT戦略に合わせた適切なソリューションを提案します。ネットワーク設計やセキュリティ対策、費用対効果の高いシステム構築など、企業が直面する課題に対して的確なアドバイスを提供します。また、オンプレミス環境からAWSへの移行に伴うリスクや不安を解消するための戦略も策定してくれます。これにより、企業はクラウドサービス導入の負担を軽減することができます。
・導入
AWSの環境構築やサービス導入は、技術的な専門知識が必要となります。AWSパートナーは、AWS Direct Connectなどの専用線接続の設定や、大規模なシステムのクラウドサービス移行をスムーズに進めるためのサポートを提供します。システムのダウンタイムを最小限に抑えながら、効率的な導入プロセスを実現します。また、新しいサービスや機能の活用方法についてもアドバイスを受けることができ、最新の技術をビジネスに取り入れられます。
・開発・構築
アプリケーションの開発やシステムの構築においても、AWSパートナーの支援は大きなメリットがあります。AWSの最新サービスを活用したソリューション開発により、ビジネス要件に合致した高性能なシステムを実現します。既存システムの最適化や新規アプリケーションのクラウドネイティブ開発を通じ、企業の競争力向上を支援します。これにより、市場の変化に迅速に対応できる柔軟性を手に入れることができます。
・運用・保守
クラウドサービス環境の安定した運用と保守は、企業の信頼性に直結します。AWSパートナーは24時間365日の監視体制や定期的なメンテナンスを通じて、システムの安定稼働を支援します。障害発生時には迅速な対応が可能であり、セキュリティアップデートやパフォーマンスチューニングも適切に行われます。これにより、企業は運用負荷を軽減し、コアビジネスにリソースを集中させることができます。
・請求代行
AWSの料金体系は複雑で、費用管理が難しい場合があります。AWSパートナーが請求代行を行うことで、利用料金を一括で管理し、レポートなどのわかりやすい形で提供してくれます。費用の内訳や利用状況を詳細に分析し、コスト削減の提案も受けることが可能です。これにより、財務面での透明性が向上し、予算管理や経費削減が容易になります。
●AWSパートナーの選び方
AWSパートナーを選ぶ際には、以下のポイントを参考にすると良いでしょう。
・公式サイトでの検索
まず、AWSが提供する公式のAWS Partner Directoryを活用してパートナーを検索することをおすすめします。AWS Partner Directoryは、公式に認定されたパートナー企業の一覧が掲載されており、信頼性の高い情報源です。
ディレクトリでは、業種や提供ソリューション、地域などの条件でフィルタリングが可能です。
・導入実績の確認
パートナーの導入実績を確認することも重要なポイントです。自社と同じ業種や規模の企業への導入経験が豊富なパートナーであれば、業界特有の課題やニーズを深く理解している可能性が高く、より適切なソリューションを提案してくれるでしょう。
具体的には、パートナーのウェブサイトやカスタマーリファレンスをチェックして、過去のプロジェクト事例などを確認します。導入実績の豊富さだけでなく、導入の内容が自社の課題解決にどれだけ役立つかを評価することが重要です。
・提供サービスの比較
各パートナーが提供するサービスやサポート内容を詳細に比較することも欠かせません。パートナーの中には、コンサルティング、システム開発、運用・保守など、特定分野に強みを持つ企業もあります。自社が必要とするサービスが何であるかを明確にし、それを高いレベルで提供できるパートナーを選ぶことが重要です。また、無料相談やトレーニングプログラムの有無、サポート体制の充実度なども確認しましょう。
特に、技術サポートが24時間365日対応しているかどうか、専任の担当者がつくかどうかといった点は、システム運用の安定性に大きく影響します。これらの要素を総合的に評価して、自社の要件に適したパートナーを選定しましょう。
・コスト面の検討
最後に、コスト面での検討も非常に重要です。初期導入費用や月額費用、年会費、追加サービスの料金など、全体的なコストを明確に把握する必要があります。パートナー選びでは、ただ安価なサービスを選ぶのではなく、提供されるサービスの品質やサポート内容が費用に見合っているかを評価することが重要です。費用対効果を考慮し、長期的な観点からコストを比較検討することが重要です。
●AWSパートナーの活用でクラウドサービス導入をスムーズに
AWSパートナーを活用することで、クラウドサービス導入のハードルは大きく下がるはずです。専門的な支援を活用することで、内製化が難しい領域をカバーし、ビジネスの中核業務に集中できます。
たとえば、株式会社サーバーワークスは、AWSプレミアティア サービスパートナーとして、多くの企業のクラウドサービス導入を支援しています。豊富な経験と高い技術力で、適切なソリューションを提供していますので、AWS導入を検討している企業はぜひご相談ください。
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