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AWSのデータベースとは|サービスの特徴やデータベースの構築方法

AWSのデータベースとは|サービスの特徴やデータベースの構築方法

この記事でわかること

  • AWSの豊富なデータベースサービスとそのユースケース。
  • リレーショナルデータベースとNoSQLデータベースの違いと最適な選択方法。
  • Amazon RDSを用いたデータベース構築の具体的な手順および実践的なセットアップ方法。

データベースとは、電子的に保存された体系的なデータの集まりのことです。アマゾン ウェブ サービス(AWS)は、多様な種類のデータベースサービスを提供しており、用途に合わせたデータベースを構築することで、さまざまな課題を解決し、顧客満足度の向上が期待できます。本記事では、AWSが提供するデータベースサービスの概要から、それぞれの特徴や構築方法について詳しく解説します。

「AWSの概要を詳しく知りたい方はこちら

※当記事は2024年12月に書かれたものであり、以後に展開された最新情報が含まれていない可能性がございます。

●AWSが提供する代表的なデータベースの種類と特徴

AWSは、リレーショナルデータベース(RDB)やNoSQLデータベースを含む多彩なデータベースサービスを提供しています。これらはそれぞれ異なる用途や特徴を持ち、ユーザーのニーズに応じた選択が可能です。

・リレーショナルデータベース(RDB)

リレーショナルデータベースは、複雑なデータ構造を効率的に管理できるデータベースモデルで、特に高いデータ整合性が必要とされる業務システムやトランザクション処理に最適です。AWSでは以下の主要なリレーショナルデータベースサービスを提供しています。

*Amazon RDS:MySQLやPostgreSQL、Oracle、SQL Serverなどの幅広いデータベースエンジンに対応するマネージドサービスです。自動バックアップ、パッチ適用、スケーリング機能が統合されており、システム運用の負担を軽減します。

*Amazon Aurora:MySQLやPostgreSQLと完全互換のエンジンを持つ高性能データベースで、他のRDBMSに比べて最大5倍のスループットを提供します。また、ストレージが自動的にスケールし、高可用性と耐障害性を備えています。

*Amazon Redshift:分析向けに設計されたデータウェアハウスで、ペタバイト規模のデータを高速に処理します。ETL(抽出、変換、ロード)プロセスを簡素化し、SQLベースでの高度なデータ分析が可能です。

・NoSQLデータベース

NoSQLデータベースは、リレーショナルデータベースでは管理しづらいスケーラビリティや柔軟性を重視するユースケースに最適です。AWSが提供するNoSQLデータベースは、以下の主要なタイプに分類され、それぞれが特化した機能を備えています

*キーバリュー型(Amazon DynamoDB):インメモリキャッシュを活用し、ミリ秒単位のレイテンシーでデータへの高速アクセスを実現します。IoTやモバイルアプリ、リアルタイムのゲームスコア管理などの用途に最適です。

*ドキュメント型(Amazon DocumentDB):JSON形式のデータを扱うために設計されており、スキーマレスな構造を持つアプリケーションの開発を簡素化します。Eコマースやコンテンツ管理システムに最適です。

*グラフ型(Amazon Neptune):ノードとエッジで表現される複雑なリレーションシップを迅速に処理します。ソーシャルネットワークの分析やレコメンデーションエンジンで広く利用されています。

*カラム型(Amazon Keyspaces):Apache Cassandraと互換性があり、大規模な時系列データやログデータの効率的な管理を可能にします。リアルタイム分析にも最適です。

*インメモリ型(Amazon ElastiCache/RedisおよびMemcached):サブミリ秒の応答時間を求めるユースケースに対応します。キャッシュ用途やセッションストアとして活用され、高速なデータ処理が可能です。

●リレーショナルデータベースとNoSQLデータベースのメリット・デメリット

リレーショナルデータベース(RDB)とNoSQLデータベースは、それぞれ異なる強みと弱みを持っています。以下のようなメリットとデメリットが特徴的です。

・リレーショナルデータベースのメリット・デメリット

リレーショナルデータベース(RDB)は、データの一貫性や複雑なクエリの実行に優れている反面、スケーリングや柔軟性に課題があります。

・メリット:

*データの一貫性を確保しやすいのが特徴。トランザクション処理をサポートし、複雑なクエリの実行が可能です。

*ACID特性(Atomicity, Consistency, Isolation, Durability)を備えた設計で、信頼性の高いデータ操作が可能です。

*商用データベースエンジンのサポートが充実しており、多くの既存システムと互換性があります。

・デメリット:

*水平スケーリングが難しく、データの増加に伴いパフォーマンスが低下する可能性があります。

*スキーマ変更が必要な場合、設計や運用のコストが増加します。

・NoSQLデータベースのメリット・デメリット

NoSQLデータベースは、柔軟性とスケーラビリティを重視したアプローチが求められるユースケースで優れていますが、データ整合性や標準化に課題がある場合もあります。

・メリット:

*スキーマレス設計により、柔軟なデータモデルを構築可能です。JSONやドキュメント形式のデータを扱うアプリケーションに適しています。

*大規模データのスケールアウトが容易であり、クラウドサービス環境での高いスケーラビリティを実現します。

*特定用途に特化したデータベースエンジン(キーバリュー、グラフ型など)を選択可能です。

・デメリット:

*データ整合性やトランザクション処理を完全に保証するのが難しい場合があります。

*SQLのような統一的なクエリ言語が使えないことが多く、ユーザーは特定のデータモデルやAPIに依存します。

●AWSでデータベースを構築する方法

AWSを利用してデータベースを構築する際の基本的な手順について、Amazon RDSを活用した具体的なプロセスを以下に詳しく解説します。

STEP 1:セキュアなプライベートサブネットの作成

データベースを安全に運用するためには、セキュアなネットワーク環境が必要です。まず、AWSのVirtual Private Cloud(VPC)内にプライベートサブネットを作成します。このプライベートサブネットはインターネットから直接アクセスできない設定となり、不正アクセスのリスクを低減します。セキュリティグループを使用して、必要な通信ポート(例:3306 for MySQL)を許可するルールを追加することも重要です。

STEP 2:RDSインスタンス作成の準備

次に、Amazon RDSを使用してデータベースインスタンスを作成するための設定を行います。以下の項目を検討・選択しましょう。

  • データベースエンジン:用途に応じてMySQL、PostgreSQL、MariaDB、Oracle、またはSQL Serverなどから選択します。
  • インスタンスクラス:アプリケーションの要件に基づき、CPUやメモリ容量に適したインスタンスサイズを選びます。
  • ストレージ容量:データ量や将来的なスケールアップを考慮して、十分なストレージを割り当てます。
  • リージョン:アプリケーションやユーザーに近いリージョンを選ぶことで、レイテンシーを最小限に抑えることができます。

これらの設定に加え、自動バックアップやマルチAZ配置の有効化など、高可用性と信頼性を確保するオプションも検討すると良いでしょう。

STEP 3:RDSインスタンスの作成

設定が整ったら、AWSマネジメントコンソールまたはAWS CLIを使用してRDSインスタンスを作成します。以下の手順で進めます。

  1. AWSマネジメントコンソールにログインし、RDSサービスを開きます。
  2. [データベースの作成] をクリックし、選択した設定を入力します。
  3. インスタンス作成後、データベースエンドポイントや接続情報を確認します。
  4. 必要に応じて、ローカルマシンやアプリケーションから接続テストを行います。

さらに、運用の効率化を図るため、以下の設定を追加で行うと良いでしょう。

  • スケーリング:負荷増加に備えてリードレプリカを設定する。
  • バックアップ:定期的なスナップショットや自動バックアップのポリシーを設定する。
  • モニタリング:Amazon CloudWatchを活用してパフォーマンスを監視する。

これらの手順を通じて、AWS上でセキュアかつ効率的なデータベース環境を構築することができます。

●AWSデータベースサービスで課題を解決し、顧客満足度を向上させる

AWSが提供するデータベースサービスは、リレーショナルデータベースとNoSQLデータベースの両方を網羅し、幅広いユースケースに対応しています。用途に応じたデータベースを選択し、効率的に構築・運用することで、コスト削減やパフォーマンス向上を実現可能です。なお、サーバーワークスでは、AWS構築・移行支援に特化したサービスを提供しています。オンプレミス環境からの移行、システムの構築、最適化に課題を感じている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

AWSの豊富なデータベースソリューションを活用し、ビジネスの課題解決を目指しましょう。

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