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産業用IoTサービスを支えるクラウド基盤をAWSで構築。サーバーワークスの支援で技術面のノウハウ不足を補い、内製での映像ソリューション開発を実現

導入事例(アムニモ株式会社様)

アムニモ株式会社様

産業用IoTサービスの提供に向けて、横河電機の100%出資によって2018年に設立。「IoTとAIでつながる世界に貢献する」をスローガンに、「映像ソリューション」「IoTソリューション」「AIソリューション」の3つを軸に事業を展開。社会基盤としてのIoTとAIに関する課題を解決するための信頼性の高いクラウドサービスの開発に取り組んでいる。

お話を伺った方

鳥越 研児 氏
アムニモ株式会社 開発部 ソフトウェア開発課
裏田 友洋 氏
アムニモ株式会社 開発部 ソフトウェア開発課
辻井 敦 氏
アムニモ株式会社 開発部 ソフトウェア開発課
植原 正太 氏
アムニモ株式会社 開発部 ソフトウェア開発課

事例のポイント

Before

お客様の課題

  • AWS上での開発が未経験で、社内のノウハウが不足
  • 映像系クラウドサービスの早期リリース
  • AWSの運用、開発環境の構築を支援するパートナーが必要

After

課題解決の成果

  • 産業用IoTサービスを支えるクラウド基盤の品質の維持
  • AWSのサービスを活用したサービス開発期間の短縮
  • IoT基盤のコストの最適化
  • AWS活用に関するナレッジの獲得

映像系サービスが充実したAWSを産業用IoTサービスの基盤として採用

アムニモは、YOKOGAWAグループにおける本格的なリカーリングビジネス(継続課金から収益を得るビジネスモデル)の実現に向けて、IoTデバイスとクラウドサービスを組み合わせたソリューション開発を手がけてきた組織が独立する形で2018年に設立されました。

当初は小規模な体制と環境でセンサーデータを活用したIoTサービスの開発を行い、クラウド基盤はAWS以外のサービスを利用していました。しかし、2020年に入って事業の軸が「映像ソリューション」となったことに伴い、クラウド基盤についてもゼロベースで見直すことになりました。

複数の選択肢の中からAWSを採用した経緯について、当時の開発をリードした開発部 ソフトウェア開発課の鳥越研児氏は、「当社の事業の軸である映像系のサービスが充実していたことは、AWS採用の大きな決め手となりました。またIoTやセキュリティなど、映像系以外でも他社のサービスと比べて優位性がありました」と振り返ります。

ここで課題となったのが、AWSを使って映像系のクラウドサービスを開発する上でのノウハウの不足です。AWSのサービスを熟知したパートナーの支援が不可欠だと考えた同社は、横河電機の情報システム部におけるAWS運用を2014年からサポートしてきたサーバーワークスに支援を要請しました。
「横河電機が管理するAWS Organizationsマルチアカウント統制下にアムニモのサービスを構築する方針が決まったこともあり、横河電機のIT環境に精通し、AWSに関する技術レベルも高いサーバーワークスであれば、安心して支援をお願いできると考えました」(鳥越氏)

左から、エッジゲートウェイ(屋内版)AG10(「映像ソリューション」に使われる、Linux OS搭載のLTEゲートウェイ)、エッジゲートウェイ(屋外版)AG20(過酷な屋外の監視カメラ用途に最適化された、Linux OS搭載のLTEゲートウェイ)、コンパクトルーター(屋内版)AC10(IoT機器に組み込み可能な産業用LTEルーター)

左から、
エッジゲートウェイ(屋内版)AG10(「映像ソリューション」に使われる、Linux OS搭載のLTEゲートウェイ)、
エッジゲートウェイ(屋外版)AG20(過酷な屋外の監視カメラ用途に最適化された、Linux OS搭載のLTEゲートウェイ)、
コンパクトルーター(屋内版)AC10(IoT機器に組み込み可能な産業用LTEルーター)

AWS上で新たな開発手法を実践し短期間で新たなサービスをリリース

映像系クラウドサービスの第一弾として、アムニモは広域に展開した監視カメラの映像を一元管理する「統合ビデオ管理システム」の開発を2020年12月にスタートしました。開発部 ソフトウェア開発課の植原正太氏は「開発の過程ではAWSのサービスやアカウントの使い方などを当社で学ぶ一方、横河電機との連携が必要なAWS環境の設定や構築のサポートをサーバーワークスにお願いしました」と話します。

そのわずか半年後の2021年5月には、初期バージョンをリリース。この点に関して、サーバーワークス マネージドサービス部の佐竹陽一は「横河電機様では AWS Organizations を導入済(※1)であり、セキュリティ統制が取れた既存の仕組みをそのまま使用することができました。このためにスタート時からセキュアかつスピーディーに開発を進めることができたと考えています」と話します。

統合ビデオ管理システムは、AWSのマネージドサービスなどを活用してクラウドネイティブなアーキテクチャで設計。スクラム開発の手法を取り入れることで、リリース後も2~3カ月のサイクルで機能拡張や新機能の追加を続けています。開発環境にはCI/CDパイプラインを設定し、デプロイを自動化することで開発スピードを向上。現在も顧客の反応を見ながら1カ月単位のサイクルでサービスを改善しています。

統合ビデオ管理システムに対する市場の反応について、開発部 ソフトウェア開発課の裏田友洋氏は「現在はセキュリティ業界、警備業界からの引き合いが多く、自治体などが街角に設置したカメラを使って治安を維持するほか、風力発電や太陽光発電施設のビデオ監視、建設業界や鉄道業界での施工管理や防犯などの用途でも活用されています」と手応えを話します。

この他にも、同社がAWS上で開発したクラウドサービスとしては「デバイス管理システム」があります。このシステムは、広域の拠点に設置したデバイスを遠隔から保守運用できるサービスです。
「デバイス管理システムは、工場内の設備監視や警備業界の機械警備など、多様な業種業態で導入されているエッジゲートウェイやIoTルーターの保守運用で活用されています」(裏田氏)

統合ビデオ管理システム(広域に展開する監視カメラの統一運用を可能にするアプリケーションサービス)

統合ビデオ管理システム(広域に展開する監視カメラの統一運用を可能にするアプリケーションサービス)

サーバーワークスの手厚い支援によるAWS環境の最適化、継続的なコスト削減

これらの開発プロジェクトを進めるにあたって、アムニモではサーバーワークスとの月1回の定例会やオンラインでのコミュニケーションを通じて、AWS環境の最適化に取り組んできました。
「AWSのベストプラクティスに則ったアーキテクチャ改善のほか、AWS独自のCPU(AWS Graviton)を使ったコスト削減など、サーバーワークスからはさまざまな提案をいただいています。AWSの導入当初、機能追加の繰り返しでコストが肥大化した際も改善提案をいただき、60%のコスト削減に成功しました」(植原氏)

サーバーワークスの支援については、開発の現場からも評価の声が寄せられています。開発部 ソフトウェア開発課の辻井敦氏は「ユーザーの要望に応じて新機能を開発する際、AWSのベストなサービスの組み合わせ提案や、AWS環境全体の整合性レビューなど、技術面でのサポートはたいへん心強いです」と話します。

植原氏も、コスト削減にとどまらないサーバーワークスのサポートを次のように評価します。
「技術的な質問に対しては、実際に同じ環境で試してから回答をもらえるなど、技術力の高さを実感しています。サーバーワークス内で解決できない問題についても、AWSにエスカレーションした上で丁寧な回答をいただいています。海外にいる開発メンバーからは、同じエンジニアが最後まで責任を持って対応してくれるので、手戻りもなく迅速な解決につながっているという声が届いています」

こうした支援を通じて、AWSに関するアムニモ全体の技術レベルは、この数年で底上げされたといいます。この点について、裏田氏は「AWS認定ソリューションアーキテクトのアソシエイトやプロフェッショナルを取得するメンバーが増えたことは、今後のサービス開発を支える大きな成果です」と評価します。

デバイス管理システム(エッジゲートウェイ及びIoTルーターを遠隔から保守運用できるクラウドアプリケーションサービス)

デバイス管理システム(エッジゲートウェイ及びIoTルーターを遠隔から保守運用できるクラウドアプリケーションサービス)

映像ソリューションの海外展開やAIソリューションの新規開発を加速

アムニモに対するサーバーワークスの支援は現在も続いており、2023年7月末から9月初旬にかけてはAWS Well-Architected Framework に基づくアセスメントを実施しました。ここでは毎週2時間のミーティングを通じて、持続可能性、コスト最適化、パフォーマンス効率、信頼性、運用上の優秀性、セキュリティといった観点で、AWS環境のさらなる改善に向けた議論が行われています。

今後について、同社ではこれまで獲得してきたAWSの技術とノウハウを活かして、映像ソリューションの海外展開や、AI領域における新たなサービスの開発に取り組んでいく考えです。
「既存のサービスについては、実運用の中でさまざまな改善が求められますし、ビジネス拡大に向けて新たなサービスの開発も加速しています。サーバーワークスには、引き続き二人三脚での支援を期待しています」(植原氏)

※1:横河電機株式会社様のAWS Organizatios導入事例は以下リンクからご覧いただけます。
https://www.serverworks.co.jp/case/yokogawa-organizations.html

担当プロジェクトメンバー

佐竹 陽一
マネージドサービス部
佐竹 陽一
2010年1月からAWSを業務として本格的に利用を開始。2014年7月にサーバーワークスへ入社。プリセールスから導入、運用保守までお客様と長期の関係性を築くことを得意としています。現在は「コスト最適化」と「AWS Organizations を活用したマルチアカウントとセキュリティ」の2つを軸にしたカスタマーサクセスとして活躍中。AWS パートナーネットワークから以下表彰として「2023 Japan AWS Top Engineers」、加えて「2021 及び 2022 Japan AWS Ambassadors」、「2020 ~ 2023 Japan All Certifications Engineers」。AWS Ambassador Annual Global Summit 2021 で世界3位、日本1位。同 Summit 2021と2022の2年連続でブログポスト数世界1位。
福島 和弥
エンタープライズクラウド部 技術3課
福島 和弥
オンプレミスのサーバー設計/構築/運用を5年経験後、2019年にサーバーワークスに入社。2020年より、横河電機様におけるAWSの導入支援や運用保守を担当。2023 AWS Ambassadors / AWS Top Engineer / APN ALL AWS Certifications Engineerに選出。
好きなAWSサービスはAWS CLIです!暗闇ボクシングがちょっと好きです。

※ この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています。

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