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ガバメントクラウドのインフラとしてAWSを採用し、サーバーワークスの伴走型支援で基本設計の作成や共通基盤の構築を推進

導入事例(川崎市様)

川崎市様

7つの行政区からなる政令指定都市。神奈川県の北東部に位置し、多摩川を挟んで隣接する東京へのアクセスが良いことから人口は増加傾向にあり、2024年4月に155万人を突破。古くから産業都市として日本の高度成長を支え、現在は世界的な企業や研究開発機関が数多く立地する国際的な先端産業都市となっている。

お話を伺った方

根本 茂
川崎市 総務企画局 デジタル化施策推進室 係長
杉山 景平
川崎市 総務企画局 デジタル化施策推進室 担当係長
猿田 裕介
川崎市 総務企画局 デジタル化施策推進室

事例のポイント

Before

お客様の課題

  • 基幹系20業務のシステム標準化
  • ガバメントクラウドへの移行
  • ガバメントクラウド固有の制約、仕様の理解
  • 単独利用方式における運用管理補助者の選定

After

課題解決の成果

  • 基本設計資料の整備
  • 基本設計に基づく共通基盤、ネットワーク環境、認証基盤の構築
  • 運用設計と運用環境の構築
  • ガバメントクラウドの理解の深化

導入サービス

標準仕様に準拠した業務システムを期限内にガバメントクラウドへ移行

横浜市に次ぐ第2の都市として、神奈川県の経済、産業、文化をリードする川崎市。1924年に市制を施行して以来、2024年7月で100周年を迎えた同市では、2023年に地上25階、高さ117mを誇る新本庁舎が竣工し、同年10月から新たな環境での業務がスタートしています。

新本庁舎の竣工を見据えて情報システムの全体最適化にも取り組んできた同市は、2021年9月に施行された「地方公共団体情報システムの標準化に関する法律」に基づき、基幹系20業務を支えるシステムを2025年度末までに国が策定する標準仕様に準拠することを決定しました。その後、2022年度からはデジタル庁が整備を進めるガバメントクラウドへの移行を検討し、2023年度に「ガバメントクラウド早期移行団体検証事業」の1団体に採択されました。総務企画局 デジタル化施策推進室 担当係長の杉山景平氏は次のように話します。

「2025年度末の期限から逆算すると、2023年度に着手しなければ間に合わないことから、補助金の交付条件などを加味してガバメントクラウド早期移行団体検証事業に応募しました。システムの標準化については、安全かつ円滑に移行することを前提としつつ、移行期限に間に合わせるべく、基幹系20業務の対象となる13システムを現行パッケージのバージョンアップで対応する方針とし、共通インフラと開発が先行しているシステムを最初の移行対象としたところです」

単独利用方式の運用管理補助者としてサーバーワークスに支援を要請

ガバメントクラウドで利用するインフラは、各システムを提供するアプリケーションサービスプロバイダ(ASP)と協議の末、AWSの採用を決定しました。またガバメントクラウドの運用に関しては、13システムはASPの意向に応じて「共同利用方式」とし、ネットワークや共通インフラについては自治体が独自に運用する「単独利用方式」としました。そして、入札を経て単独利用方式の運用管理補助者として支援を要請したのがサーバーワークスでした。この経緯について、総務企画局 デジタル化施策推進室 担当係長の根本茂氏は次のように話します。

「2022年当時、ガバメントクラウドに関する情報が少ない中で、AWSに精通したベンダーとして候補に挙がったのがサーバーワークスでした。AWSの最上位のパートナーであることや、大手企業での支援実績などを評価して採用を決めました」

その後、川崎市は2023年7月からガバメントクラウド基本設計資料の作成に着手。共通インフラの基本設計では、自治体の三層分離の環境(マイナンバー利用事務系、LGWAN接続系、インターネット接続系)のうち、まずマイナンバー利用事務系の機能をAWSのサービスに当てはめていきました。

「今回は個人情報を扱うマイナンバー利用事務系のネットワークがクラウドにつながることから、セキュリティについては慎重な検討が必要でした。これまでのオンサイトの運用がクラウド側に移行するということで、アカウントの申請から払い出しまでのフローやコンソール接続方法などをサーバーワークスと議論しながら策定していきました」(根本氏)

2023年10月にガバメントクラウド早期移行団体検証事業に採択されてプロジェクトを本格化させた同市は、基本設計が終了した後、2024年2月にかけてガバメントクラウドと本庁舎を接続するネットワークの構築、設定などを順次行っていきました。

共通基盤やネットワークの構築と並行した運用環境の構築、運用手順の作成

2024年度に入ってサーバーワークスを再び運用管理補助者に採用した川崎市は現在、前年度に作成した基本設計に基づき、共通基盤、ネットワーク環境、認証基盤の構築など、ガバメントクラウドへのシステム移行に向けた準備を進めています。総務企画局 デジタル化施策推進室の猿田裕介氏は「複数のアカウントを管理するVPCの作成とサブネットの設定、AWS Transit Gatewayを用いたVPC間のルーティング設定、共同利用や単独利用のためのDNS設定、ファイアウォールの設計などを行い、年度の後半からは認証基盤の検証も実施しています」と説明します。

また、2024年度はこれらの準備と並行して、運用環境の構築や運用手順の作成も進めています。

「市役所の基幹業務を司るシステムは、サービスの停止が許されません。サーバーワークスには自治体独自の運用に対応できるよう、インシデントの検知と対応、問題が発生した際のトラブルシューティングの仕組みなどを検討いただいています」(根本氏)

標準化の対象となる13システムについては、先行しているシステムのガバメントクラウドへの移行に向けて、同市のデジタル化施策推進室、担当ASP、サーバーワークスで協議しながら、設計に着手しています。本格的な作業は2025年度から開始し、期限の2025年度末までに13システムの移行を段階的に進めていく計画です。

「全国の自治体がシステムを一斉にガバメントクラウドに移行することから、当市としても市役所内の所管部門やASPと協議しながら、着実に移行できるように努めていく考えです」(杉山氏)

サーバーワークスの伴走型支援で移行後を見据えた施策にも着手

2023年度から運用管理補助者として川崎市を支援してきたサーバーワークスについては、AWSの高度な知見に基づく伴走型支援を評価しています。

「基本設計では、AWSの担当者から直接話を聞く場にもサーバーワークスに同席していただき、技術面などのサポートをお願いしました。また、ガバメントクラウドの技術的なドキュメントの理解や新たな要件の追加による設計の修正にも柔軟に対応できるサーバーワークスの伴走型支援は心強いです」(根本氏)

同様に猿田氏も「2024年度に現在の部署に異動してきた私にとって、専門用語を使うことなくAWSやネットワークに関する知識を丁寧に説明いただけたことは助けになりました」と話します。

今後についてはシステムの移行と並行しながら、障害対策の強化や移行後のシステムのモダナイズ化の動向を注視し、運用費用削減にも取り組んでいく方針です。

「ガバメントクラウド上でのシステム運用では、不測の事態に備えた障害対策をさらに強化していかなければなりません。コスト削減や運用の効率化のためには、システムのモダナイズも必要です。ガバメントクラウドの価値を高めていくためにも、サーバーワークスには引き続き伴走型支援をお願いしたいと考えています」(根本氏)

※ この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています。

担当プロジェクトメンバー

  • エンタープライズクラウド部ソリューションアーキテクト1課 宮形 純平

    現職では主に大手企業、公官庁向けの大規模プロジェクトのPMを対応しながら、これまでのキャリアで養ったMicrosoft関係製品とAWSを組み合わせた技術発信を社内・外に向けに行う。北陸在住の完全リモートワークエンジニア。好きなAWSサービスは AWS Directory Service、Amazon WorkSpaces。好きなお酒は缶チューハイと本格焼酎。

  • エンタープライズクラウド部 ソリューションアーキテクト1課 三角 悠生

    Linux/WindowsサーバVMWare周りの設計構築を経験
    AWSへの知見を増やしたかった&企業カルチャーの面白さから現職へ。
    好きなAWSサービスはAWS OrganizationsとAWS Backup。好きな食べ物はグミ。趣味はバイク

  • エンタープライズクラウド部ソリューションアーキテクト1課 折戸 亮太

    自社製品ソフトウェアパッケージの開発及び運用保守業務を6年、オンプレミス環境からAWS環境への大規模移行プロジェクトを2年経験したのち、2021年にサーバーワークスに入社。前職の経験を活かしてモダンアーキテクチャ、業務自動化、およびOSミドルウェアアプリケーションレイヤーの運用を考慮した提案を強みとして幅広いプロジェクトを担当。
    プライベートでは2児の父で、毎日の楽しみは寝かしつけ前に子供と一緒に読む絵本の時間。趣味は早起きとランニング。

  • エンタープライズクラウド部 ソリューションセールス課 菊澤 健

    民需分野ではエンタープライズのお客様を担当し、AWS環境へのリフト、運用最適化などの提案を行っています。
    公共分野では中央省庁や自治体のお客様を担当し、ガバメントクラウド関連の案件対応をしています。
    趣味はランニングとラーメンです。

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