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サーバーワークスの認定トレーナーによるAWS公式トレーニングを受講、実践的な知見を獲得し、既存環境の設定を見直すグループ横断のプロジェクトにも着手

導入事例(株式会社ポーラ・オルビスホールディングス様)

株式会社ポーラ・オルビスホールディングス様

2006年9月に設立されたポーラ・オルビスグループの経営管理を担うホールディングカンパニー。同グループでは“感受性のスイッチを全開にする”という理念を掲げ、化粧品を中心とした“美と健康”に関わる事業を展開している。1929年創業の株式会社ポーラ、通販および店舗販売を行うオルビス株式会社を核に、多様なブランドと多角化された販売チャネルを提供することで、顧客満足度の向上と事業拡大を図っている。

お話を伺った方

飯原亮央氏
グループデジタルソリューションセンター
鈴木真有氏
グループデジタルソリューションセンター

事例のポイント

Before

お客様の課題

  • グループ全体で広く利用されているAWS環境について、セキュリティ対策を含めたより実践的な知識を習得する必要性を感じていた
  • アプリケーション開発委託先企業からの提案内容を的確に理解し、会話をスムーズに進めるためにもAWSの知識を底上げしたかった

After

課題解決の成果

  • ITベンダーとのコミュニケーションがスムーズになり、AWSに関する知識の向上と共にAWSへの興味も高まった
  • 習得した知識をベースに既存のAWS環境の設定を見直し、ITコストを削減するプロジェクトを立ち上げることができた

アプリケーション開発チームの知識底上げを目指して、AWS公式トレーニングの受講を企画

ポーラ・オルビスグループは2022年、創業100周年に当たる2029年に向けた長期経営計画を策定し、2029年の目指すべき姿として“多様化する「美」の価値観に応える個性的な事業の集合体”を設定しました。

これを実現するためには、IT領域において全グループ企業を対象とするIT環境の標準化や共通化、DX推進などの取り組みが求められます。そこで2022年4月、ポーラ・オルビスホールディングスの中に誕生したのが、グループデジタルソリューションセンターです。同センターについて、飯原亮央氏は次のように説明します。

飯原氏「2022年4月以前は各グループ企業にIT部門があり、各々で自社のITを担当していたのですが、長期経営計画を機に各社のIT部門を当社に集約し、我々ホールディングスのIT部門のメンバーも参画して生まれたのが、グループデジタルソリューションセンターです」

グループ各社では、以前からシステムの特性に合わせて複数のクラウドサービスを使い分けてきましたが、業務システムはほぼAWS環境で構築されたものでした。

飯原氏「クラウドを使い分けるといっても、複数使っているのは1社程度で、基本的にはもうほとんどがAWSでした。これから本格的にグループ全体でIT環境の標準化やDXの推進を図っていくためには、AWSに関するより深い知識が必要となります。そこで私自身も含め、センターのメンバーでAWS公式トレーニングを受けることを企画しました」

飯原 氏

飯原 氏

グループデジタルソリューションセンターには、インフラ担当、アプリケーション開発担当、セキュリティ担当など複数のチームがありますが、以前飯原氏はインフラを担当していました。それが同センターでアプリケーション開発担当となり、同チームのインフラに関する知見の拠り所となっていましたが、チーム全体の知識を底上げするためにAWS公式トレーニングの受講を提案、4名のメンバーが受講を希望しました。また既に初級クラスの資格(AWS Certified Cloud Practitioner:AWS 認定クラウドプラクティショナー)を有していた飯原氏自身も、中級クラスのトレーニングを受けることを決めました。

過去のPoCで実感した対応力と知見を評価し、サーバーワークスの提供するAWS公式トレーニングを採用

実際に受講するトレーニングサービスの選定に当たって、飯原氏は取引のあるITベンダーに問い合わせたり、インターネットで調べたりして、候補を2社のサービスに絞りました。そして最終的に選択したのが、サーバーワークスの提供するAWS公式トレーニングでした。その理由について、飯原氏は過去のPoCでのやり取りを挙げます。

飯原氏「サーバーワークスとは、約5年前からAWS請求代行サービスやAWS運用代行サービスで取引があり、実際のシステム構築案件でもPoCまでお願いしたことがありました。残念ながら、そのシステム開発は会社の方針が変わったことで見送りとなったのですが、対応の速さや的確な回答などは、ITベンダーとしてのサーバーワークスの対応力と知見を実感させてくれるものでした。その時の印象が非常に良かったのです。今回受講するAWS公式トレーニングについても、サーバーワークスの提供するサービスなら、我々の知識レベル向上に十分貢献してくれるだろうと考えました」

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こうしてサーバーワークスのAWS公式トレーニングを受講することを決めた同センターでは、2022年11月にアプリケーション開発チームの4名が初級編となるAWS Cloud Practitioner EssentialsとAWS Technical Essentialsを受講しました。

AWS Cloud Practitioner Essentialsは、1日の座学でAWSの各種サービスやセキュリティ対策、設計方法などについて学ぶもの、AWS Technical Essentialsは、Lab環境での1日のハンズオン実習で、ネットワーキングやコンピューティング、セキュリティ、データベース、ストレージなどAWSの基本概念を実習を通して学ぶものです。

一方同じ時期に中級編の受講を考えていた飯原氏は、開催要件が満たされなかったために一旦受講を見送り、2023年5月に3日間のArchitecting on AWSを受講しました。座学、実習、ディスカッションという構成で、AWS Certified Solutions Architect - Associateレベルの内容に応じたカリキュラムを提供するものです。AWSを利用するためのベストな設計パターンを学び、アーキテクチャ設計能力の習得を目指すためのトレーニングです。

ITベンダーとのコミュニケーションがスムーズになり、既存環境の設定を見直すグループ横断のプロジェクトも発足

まず初級編となる2つのトレーニングを受講した同センターの鈴木真有氏は、受講の動機について、次のように話します。

鈴木 氏

鈴木 氏

鈴木氏「以前からグループ全体でAWSを利用するようになってきており、AWSは実質的にグループ標準のクラウドとなっていました。一方2022年4月にグループ各社のIT部門を統合した当センターが設立され、今後AWSの利用がより一層加速していくことは必然と考えます。そんな中で私を含めた4名のメンバーは、AWSに関する知識が足りないと感じていました。
例えばアプリケーション開発を委託しているITパートナーから提案を受けるときには、AWSの提供する様々なサービスが登場します。しかし、それらがどんな機能を提供するものなのか、その場ですべて把握することは難しいのです。
そこでまずはAWSの基本的な知識を習得したいと思いました」

そしてAWS Cloud Practitioner Essentials(座学)とAWS Technical Essentials(実習)を受講した鈴木氏は、その成果として、まずITベンダーとのコミュニケーションがよりスムーズになった点を強調します。

鈴木氏「ITパートナーの提案内容や利用対象となっているAWSサービスの概要が、その場で理解できるようになりました。AWSに関する基本的な知識が獲得できたことは、今回の受講目的でもあり、最大の成果だと考えています」

さらに現在(2023年8月時点)では、グループ横断のタスクフォースが立ち上がり、グループ企業のうち、まず4社が利用しているAWS環境の設定を見直して最適化、標準化を図り、ITコストの削減を実現しようという取り組みも始まっています。

鈴木氏「このタスクフォースには、今回トレーニングを受講した4名のうち、私を含めた3名が参画しています。講習を通じて“AWSって面白いんだな”という興味がさらに高まったからです。現在タスクフォースでは、2023年内に1つ、AWSの設定を見直すシステムを選定してトライアルでやってみようという目標を掲げており、今対象システムを選んでいるところです。今後もコミットできる業務の幅をさらに広げていくことができると思っています」

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今後は今回の受講メンバーが伝道師的な役割を担い、他メンバーの知識の底上げとトレーニング受講を後押ししたい

そして中級編のトレーニングを受講した飯原氏は、その成果を次のように説明します。

飯原氏「私は元々インフラ担当で、当センターが立ち上がった時にはアプリケーション開発チームでした。その後2023年1月にセキュリティチームに移ったのですが、そこでもやはりAWSのより深い知識が必要だと感じ中級編のトレーニングを受けることにしたのですが、質問した時のトレーナーの方の回答が非常に速くて的確でした。時間を空けることなく疑問がクリアになることで理解も非常に深まりました。また復習用の動画も無償で提供されており、これも理解を深める一助になりました。こうしたトレーニングによって、社内のAWS案件におけるセキュリティ対策の相談事、例えば“AWS上でこんなシステムを構築して利用しているが、セキュリティ的に大丈夫か”といった問い合わせにも対応できるようになりました。これもサーバーワークスのAWS公式トレーニングで、AWSを利用する時のアーキテクチャ設計や様々な設計パターンを習得することができたおかげだと感じています」

今回飯原氏の受講したトレーニングを担当したサーバーワークス アプリケーションサービス部の小倉大(AWS認定トレーナー)はトレーナーとして心がけていることを次のように話します

小倉「何よりも受講者の皆様の疑問や不明点が残らない形でトレーニングを終えられることができることを第一に考えています。そのため実際の講習では、できるだけ質問していただきやすい環境を作ることを心がけています。飯原様には、講義終了後にお声がけをいただき、より突っ込んだご質問などをいただいたのですが、本当に学習熱心な方だなという印象をお受けしたことをよく覚えています」

今後飯原氏と鈴木氏は、今回習得した知識をベースに自身が伝道師的な役割を担い、トレーニングを受講しなかった他のメンバーやタスクフォースのメンバーの知識の底上げにも貢献していきたいと語ります。

鈴木氏「今私自身は、AWS Certified Cloud Practitionerの認定試験に合格することを目標にしており、今後はその上のトレーニングを受けたいと思っています。またタスクフォースの他のメンバーにも今回私が受けたトレーニングを受講してもらいたいと考えており、近々改めてサーバーワークスに依頼させていただく予定です」

飯原氏「私も今後、今回受講したトレーニングに対応するAWS Certified Solutions Architect - Associateの資格取得を目指したいと考えています。サーバーワークスには、AWS公式トレーニングだけでなく、現在私が関わるセキュリティ領域においても、色々ご相談できる関係を構築することができればと考えています」

担当エンジニア紹介

小倉 大
アプリケーションサービス部 ラーニングエクスペリエンス課
小倉 大
データセンターネットワークの構築・運用を10年、AWS環境の運用監視に2年半従事。2018年、サーバーワークスに入社後、お客様のAWS上にシステムの構築、構築したシステムの運用、お客様からのAWSに関する質問に回答するサポート業務など幅広い業務を担当。現在は社内外の技術トレーニング講師を担当。
2023 Japan AWS Top Engineer, 2020/2021/2022/2023 Japan AWS All Certifications Engineer に選出。
好きなAWSサービスは Amazon VPCです。
久保玉井 純
アプリケーションサービス部 ラーニングエクスペリエンス課
久保玉井 純
沖縄県内のSIerで営業、サービスエンジニア、開発エンジニア、インフラエンジニアとしてシステム全体を経験。独学でLinuxを習得し、各種ネットワーク系インフラ業務を多数担当。
2000年より沖縄県内最大の専門学校グループ 情報システム部門にて業務開始し、学校内のインフラ・ITシステムの管理業務に従事。2018年に保有するオンプレミス機器をAWSへリフトアップ後に教育部門へ異動。ネットワーク、セキュリティ、AWSなどインフラ系科目を担当し多数の資格取得者を輩出。
2020年 AWSAcademy Authorized Instructor 取得
2021年re:Inventに出演
2022年 AWS Authorized Instructor 取得
2023 Japan AWS ALL Certifications Engineer に選出
AWS Authorized Instructor Award 2022 審査員特別賞 を受賞
ひとこと
ラーメンをこよなく愛して食べているので、痩せる暇がありません。好きなラーメンは二郎系全マシです。

※ この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています。

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